2ポートアルバーニ1泊 太平洋の海水と淡水の交わる深い入り江の町で、サケの遡上と熊の戦いを見る
バンクーバーから
↓
1ナナイモ1泊 太平洋の穏やかな内海で、石炭産業華やかなりし名残の空気に浸る
↓
2ポートアルバーニ1泊 太平洋の海水と淡水の交わる深い入り江の町で、サケの遡上と熊の戦いを見る
↓
3トフィーノ3泊 太平洋の広い外海、カナダ版九十九里浜でサーファーの作った海辺リゾートの表と裏を覗き見る
↓
4トフィーノ
↓
ポートアルバーニに6時間ストップオーバー(途中下車)
↓
↓
バンクーバーへ帰る
********************************
ナナイモからバスで1.5時間ほど。ポート・アルバーニーについた私は、ちょっと困っていた。それは、
町が広すぎる。。。
車がないとどこにも行けないと気付くのに、長くはかからなかった。バス停から宿までのバスも見当たらないし、地元の人に聞きまくってもみなバスなぞ使わず車で歩いているので、
知らない
の答えばかり。
だが、こういうこともあろうかと、バス乗り場からなんとか歩ける距離、20分ほどの場所のモーテルを抑えておいたのだ。と、テクテク歩き出したのはよいが、日差しが死ぬほど強い。日陰を作ってくれる木々もほどんどない、原生林を切り開いて作ったような、だだっ広い幹線道路。ほかに人も歩いていず、車がビュンビュンとばしていくだけなので、良いことを思いつく。
>日本の日傘を使おうっと。
こちらでは、日傘というものがあまりない。海辺のパラソルやゴルフのときの大きな傘はあるのだが、太陽が大好きな北米人は、日焼けにも寛大。なので、日傘を使うという発想がないのである。なので、日傘をさしていると白い目でみられがちなのだが、だれも知らないこの町なら、旅の恥より焦げそうな日焼け防止優先。というわけで、持っててよかった日傘。十分に助けてくれました。
宿のモーテルは、ありがちなインド系の経営。なぜか小さなモーテル安宿は、インド人か中国人経営のことが多い。インド系は時々清潔感に欠ける宿の場合があるので、要注意。あまりの古さに、うーん、これは外したかなあ。まあ場所と適当な値段で選んで、寝るだけだからいいや。
と、宿のご主人がカギを探してる間にあきらめかけたら、受付の窓の外に見事なぶどう棚を発見。おいしそうな緑のぶどうがたわわに実っている。
>こういうおいしそうなぶどうを育ててる宿なら、期待できるかも。
と思いなおし、宿の主人に部屋に案内してもらう。
まあ、値段なりの安宿だなあ。と苦笑して、でもピンときて、ダメ元で頼んでみた。
>大きな道路に面してない、もう少し静かな部屋はありませんか?
欧米では、ダメ元で聞いてみる。が、とても大事。アジア系は、図々しいと思われるのでは?とかってに思い込んで遠慮するが、欧米では言わないとわからない。ということで、とにかく自分の希望を口に出してみることが大事だから。逆に、図々しいくらいぐいぐいいくことを推奨され、アサーティブネス という言葉でよいこととされる。自主性とでも訳すのか。
宿の主人は、私が初対面の人にはニコニコハッピーオーラを出すので、それに気づいていたらしい。
>じゃあ、こっちの部屋をあげるよ。こっちは特別室だから高めの値段なんだけど、きみはとても良い人っぽいから。
と、あっさり部屋替えしてくれた。しかも、奥にしずかなベッドルームがあり、キッチン完備の確かに静かそうな特別室。
>ありがとう。私は静かできれい好きのアジア人だから、ベッドとか最小限に使うわね
としっかりお礼を伝える。
✩初対面の人には、ジャパニーズスマイルはとても有効。
なんですよ。英語がわからず、とりあえずニタニタしてると、頭弱いんじゃないか?と疑われることもありますが、相手の目を見て、何が言いたいか全身でとらえようとして、あなたのことが知りたいです。大好きです。というニコニコオーラをだしていると、こういうよい待遇を得ることができます。愛のオーラが放出されているらしく、相手がオーラに敏感なら、すかさず反応してくれます。いろいろ得することも多いので、ある程度英語のできる人にはおすすめ。
かくして、今宵の宿を確保した私は、とりあえずダウンタウン、中心地を目指した。これまた、
>バスがない。。。
また日傘をさしてテクテク20分ほど歩いたら、湖の近くのお店やカフェが集まる場所へ着いた。ここであたりをつけていた、マクリーン製材所跡へ古い汽車で行くツアー35ドルに参加しようと駅へ向かう。がーん、9月のはじめでシーズンオフで終わっていた。ツアーなし。
やることの当てが外れて、とりあえず
湖の近辺の散策
にいそしむことにする。その前に腹ごしらえとネットがないので、ひとけが多くて、これは人気だぞという雰囲気のドーナツ屋へ飛び込む。なんと、1.20のお安いドーナッツが、美味。あとでロコに聞いたところ、有名なお店らしい。特にイチ押しは、レモン味コーティングのドーナッツ。私は一番人気を聞いたのに、ついこちらの、メープルベーコンを選んでしまった。こちらも美味。この組み合わせは、カナダらしいし、カナダ人も目がない。
展望台があったので、とりあえず上る。高いところから町全体を見渡すと、鳥になった気分で町の全体像がつかめる。案の定、この展望台のところから山へ向けて伸びる道が、昔の製材を山から切り出し、湖へ運んだ幹線道路らしい。
林業、丸太小屋を作るための木や、紙を作るためのパルプ、などが木から作られ、近くの製紙工場で今でも利用されている。ちなみにこの製紙工場では、電話帳の紙や新聞がつくられていて、日本のNTTもお得意様だとか。意外なところでであった日本とのかかわりが、少し運命的でうれしい。
林業で食べている「BC州で一番住むのに安くつく町」と、町のフリーペーパーに書いてあったので、観光客やお金持ちにはあまり縁のない場所なのであろう。
と、水辺を歩いてると、やはりおなかが空いた。旅は歩く→食べるの繰り返し。だが、特においしそうな食事の店が見当たらず、これはロコの趣味の良い、口の肥えた人に聞くべし。と、思いついたのが、ドーナツ屋のきれいなお姉さん。ドーナツ食べ放題の職場だろうに、太ってない美意識を感じる。
と、教えてもらったのが、徒歩10分ほどの新しいタコスショップ。
なんでわざわざメキシカン?と自分で自分に突っ込んだが、これがまたまた当たり。メキシカンでも、普通のタコスはチキンだが、おススメの魚を頼んだら、魚の天ぷらがでてきた。実はバンクーバー島では、白身魚の天ぷら、をタコスの牛そぼろやチキンの代わりにのっけるのが、はやりらしい。白身魚が安い土地柄らしいなあ。
と、ありがたく、ハッピーアワーになったマルガリータまでいただいて、おそめのランチにしたのでした。さらに、
>もし夕食をくいっぱぐれたらどうしよう
と思ったので、近くの魚屋さんでゆでた小さいむきエビと、スモークサーモン少々を購入。こちらも美味なる夕食にいただきました。
なんか、我ながら、食べてばかりいるなー。というわけで、いったんバスでホテルへ戻り、買い物した荷物を置いて、再び町にでようとモーテルをでたら、はい、引き寄せの出会いがありました。この続きは、また明日。